NOSAIの概要

NOSAIとは

農業保険制度について

近年、爆弾低気圧、ゲリラ豪雨、観測史上初などの言葉を頻繁に耳にするようになりました。台風は巨大化とともに勢力を落とすことなく日本列島に上陸し、渇水、豪雨、竜巻などの災害がニュースとなり、異常気象という言葉があたりまえのように使われるようになってきています。

日本農業は、安心安全な食料を国民に提供するという重要な役割を担っています。しかしながら、気象に大きく左右され、一度災害に見舞われるとその被害は広範囲にわたることが多く、復旧までに時間と労力が掛かり、発生時期によってはそれまでの経費が無駄になることさえあるリスクの高い産業と言えます。

こうした農業災害対策の基幹的制度として各品目別の「農業共済制度」が70年以上前から実施されてきました。2018年度からは、農業経営全体を対象としたセーフティネットとして、価格低下などを含めた農業収入の減少を総合的に補てんする「収入保険制度」が加わりました。

農業保険制度は、「農業共済制度」と「収入保険制度」からなる国の制度です。自然災害や不慮の事故、価格低下などにより農業者が受ける損失を補てんし、農業経営の安定と農業生産の継続と発展を目的としており、農業災害対策の重要な柱となっています。

NOSAIの役割

自然災害は被害が広範囲に発生するだけでなく、発生時期によって、また地域によって被害程度の差が大きいという特性があり、毎年、日本のどこかで必ず発生しています。

農業保険制度は、万一の災害に備えて農家の皆さまと国があらかじめ掛金を出し合って共同準備財産をつくり、災害があった時にはここから被災した農家の皆さまに共済金が支払われるという相互扶助の制度です。

この相互扶助の土台を担っているのが、農業共済組合であり、農業共済組合は国に保険料を払い、大きな災害の時に国から保険金を受け取り、農家の皆さまにお支払いするという保険の仕組みにより全国的・長期的に危険を分散し、被災された農家の損失を補てんしています。

また、農家が納める掛金の約半額と事業運営に必要な事務費の一部を国が負担し、農家の皆さまの負担を軽減するとともに制度運営の円滑化が図られています。

農業保険制度の仕組み

農業共済組合は全国に設けられており、静岡県農業共済組合はそのうち、静岡県を管轄とする農業共済組合となります。

NOSAI(ノーサイ)は、農業共済組合の呼称で、「静岡県農業共済組合」は「NOSAI静岡(ノーサイしずおか)」として皆さまに親しまれています。

NOSAI静岡の沿革

農業保険制度は、わが国の災害対策の基幹として、その機能を十分発揮し被災された農家の皆さまの経営安定及び農業生産の確保に努めてまいりました。

その間、静岡県のNOSAI団体は団体運営の効率化を図るため、制度発足当時317あった組合(市町村営を含む)の組織再編整備を行い、2004年に「静岡県東部農業共済組合」「静岡県中部農業共済組合」「静岡県西部農業共済組合」の3組合体制となりました。そして2021年1月、3つの農業共済組合がひとつとなり、「静岡県農業共済組合(NOSAI静岡)」が発足しました。

静岡県農業共済組合は、将来にわたり農家と農業経営を守る唯一のセーフティネットとしての役割を担い、事業の適正かつ円滑な運営に努めるとともに、関係機関と連携して農業・農村地域の活性化に貢献することを目的にその役割を果たしてまいります。